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旅の風景を描く

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(上)南欧の風景をコラージュした作品。
(下左)ワイン工場の階段と花を飾った壁。
(下右)モデルとなったワイン工場。

 

 

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 石造りの窓から見える、田園風景。窓辺にはツタが絡み、ところどころにバラや藤の花をつけています。
 その向こうにはのどかな農村の景色が広がり、アーチを描く小川にかかった橋を渡るとポプラに囲まれたレンガ造りの家が・・・。

 この作品は、私の大好きな南欧をモチーフにして作ったキルトです。フランスのプロヴァンス地方がメインですが、イタリアやスペインも混ざっています。

 よく見ると窓枠にはツタが絡まっているのに、そこから見える風景は外の風景です。家の外とも中ともつかないこの眺めは、実は私の頭の中で作られた景色。心象風景のコラージュです。


 窓枠とその中の景色は、ステンドグラスキルトという手法で作っています。これは、ステンドグラスのようにバイアステープで縁取りをしながら布をはぎ合わせていく方法で、通常は黒なら黒と一つの色で縁取りをするのですが、背景に合わせてテープの色を変えています。こうすることで、通常のステンドグラスキルトよりもぐっと柔らかい印象になりました。

窓枠の横にあしらったデザインも、南欧の風景の一コマです。左上はボルドーのワイン工場で見かけた階段。その下は、コルドバの「花の小路」に代表される、花のプランターを飾った壁とランプです。





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フランスの街角とアイアンの看板たち。
上の看板はピザ屋(!)下は宿屋。

 私はこのランプみたいな、ちょっと道に飛び出しているあしらいが大好きで、旅に出るとついつい探してしまいます。
 特に面白いのは看板で、シーフード料理のお店は魚の形をした飾りがぶら下がっていたり、牛乳屋は小さいミルク缶が吊るしてあったりと、とても茶目っ気がありますよね。アイアンの質感も石造りの街並みにはよく映えます。

 また、これは南欧に限らないのですが、ヨーロッパの人たちは花を飾るのが本当に上手です。壁のちょっとしたくぼみや窓枠など、暮らしのいたるところに花があしらわれていて、それがまた絵になるんですね。

 なんてことない街角の一コマが実に絵になる、そのセンスにはいつも唸らされてばかりです。ちょっとずるいと思うくらいですね。


 

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