幼い頃、私の両親は東京の下町でクリスマス用品を作る会社を経営していました。
皆さんも子供の頃買ってもらった事があるかもしれませんが、中にお菓子が入った長ぐつ、金色や銀色のモール、水兵さんがかぶっている様な形や三角すいの形の紙でできた帽子、張り子のベル、Merry X'masの文字・
エンジェル・トナカイ・サンタクロース・雪の結晶を型どった発泡スチロール製の壁や窓ガラスに飾るオーナメントなどを作っていました。
我が家のクリスマスツリーは父と母の手作りで本物のもみの木にはかなわないかも知れませんが、世界にたったひとつのものでした。
子供好きの父はクリスマスになると部屋を飾り親戚の子供達を集めて、小さなパーティーを開いたものです。
クリスチャンの方にはお叱りを受けるかも知れませんが、クリスマスの本当の意味も何も解らず、大好きなケーキを食べられて、サンタさんがプレゼントを持って来てくれて、いとこたちと会えて幼い頃の私にとってはただただ楽しくて嬉しくて大好きな一日でした。本当の意味を知った今でも、12月25日が近くなると少しわくわくして何だか温かい気持ちになれる自分がいて私にとっては大切な一日です。
そんな幼い頃の環境に知らず知らずのうちに影響を受けたのでしょうか、私の作品の中にはクリスマスオーナメントもあります。細い針金とビーズで作った作品が多いのですが、その他にもクレイ・木・布・紙・木の実、etc.といろいろあります。ひとつひとつ時間がかかるのでなかなかたくさんは作る事はできませんが、お客様が手にとって微笑んでくれたとき、サンタさんからプレゼントをもらったみたいな嬉しい気持ちになり、また新しい作品を作りたくなるのです。
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