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天使が舞う丘 | 妖精たちの話し声が聞こえてきそうなメルヘンチックな月の夜。 |
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この公園は3万坪ぐらいで、ちょうど建物の正面にたてよこ30〜40mほどの池がありました。都会にはない豊かな恵みと言葉には表しきれない素晴らしい現象を見ることができました。住み始めたのは夏真っ盛りのころてで、公園中にせみしぐれと小鳥のさえずりが響き渡り、ジリジリとしてなかなか厳しかったことを覚えています。その暑さを乗り越え、色鮮やかな秋が過ぎ、吐く息もだんだんと白くなりいよいよ厳しい冬の始まりです。
その年の初雪の光景は今も忘れることかができません。雪景色を見にふと外へ出てみると空の色を繁栄してか、あたり一面何もかもが淡い青で染まっており、空気までもが青く感じられ、まるで水の中にでもいるような不思議な感覚でした。このようなことはごくまれにしか起こらないと思っていたら数日後の夕方のことです。池も木々も すべてピンク色に染まるという現象が起きました。ただただ驚くばかりの光景です。きっとこれは除雪車も来ないような山奥にいたからこそ見せてもらえたのではないかと、ついつい目に見えない存在を想像してしまうよう な出来事でした。人間の力では作り出すことのできない数々の美しい景色は私の記憶に鮮やかに残っており、この公園での体験は私の描く絵の発想の源になっているのだと思います。
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