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クラフト

変わり駒草子

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vol.1 アマチュア将棋師と駒作り

vol.2 人との繋がりに支えられて

vol.3 伝統工芸の新しさ

vol.4 手から手へ 将棋の駒渡し

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手から手へ 将棋の駒渡し

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神田さんは、様々な名人たちとも親交があります。

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 神田さんが子供の頃にはどこの家にも将棋駒があった時代でした。神田さんもその例に漏れず、小さい頃から、将棋盤の前に座っていたそうです。
「まだその頃は将棋を指すというよりは、もっぱら山崩しや挟み将棋でしたけどね」

 神田さんが将棋を指し始めたのは中学生の頃。将棋好きだった父親の影響も相まって、基本から戦術まで学んだといいます。

「子供心からすれば、どんなものでも大人に勝つのはすごく嬉しいことでしたから」
 昔を語る神田さんからは、童心を忘れない心が伝わってきます。奇抜な駒を作る原動力も、そんなところにあるのかもしれません。










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見事な駒の塔を作り、満足そうに笑う女の子。神田さんの将棋教室の楽しそうな雰囲気が伝わってくる一場面。

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子供たちのために、今までに制作した駒の数々。

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 神田さんは、卒業した小学校や地域の公民館で子供向けの将棋教室を開いています。
「子供たちとの手合わせで自分が強くなる事ことはありません。ですが、今のうちに伝統文化の将棋を子供たちに伝えていきたいと思っています」

 子供との対局で一番嬉しい瞬間は、いい手を指されて負かされた時だそうです。

「素直に喜ぶ子供を見ると自分の子供の頃を思い出すんですよ」

 照れたように笑う神田さんの姿にはとても温かいものを感じました。また、神田さんはできるだけ多くの子供たちが将棋を身近に感じてくれるよう、知恵を絞ります。例えば、動物の形をしたかわいい手作り駒たち。
「これならば男の子ばかりか女の子も興味をもってくれるに違いない」そんな想いで作ったものだそうです。
 その甲斐があってか、中には愛知県代表として全国大会に行く女の子も現れはじめたといいます。
 次の世代も、そのまた次の世代にも、将棋の楽しさを伝えていきたい。神田さんにとっては子供が将棋の楽しさに触れてくれる環境づくりも、駒作りの原動力になっているようでした。


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