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1つ1つのイラストが丁寧に表情豊かに描か れている。なつかしいひと昔前の風習です。 |
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ぞろぞろ花嫁行列は続きます |
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お嫁さん幸せにね |
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田中さんの紙芝居をいくつか口演していただいたのだが、お勧めの『嫁入り行列』は特に時間がかかったと言う。紙芝居の1枚一枚に手が込んでいて思わず見入ってしまった。そして田中さんが語りだした瞬間、自然に物語に引き込まれてしまう。「方言の力は強い。」と田中さんは言ったが、あの独特な抑揚は真似しようと思ってすぐにできるものではない。迫力ある口演の素晴らしさに本当に感動してしまった。
「その土地によって全く違う民話がたくさんあるし、今でも地名として残ってる。調べてみたらいろんなことがわかって面白いと思う。」
そう言われて、案外自分の産まれ育った地元のことを知らないことに気づかされた。地名の由来や、昔の人の知恵がたくさん詰まった民話を知れば、自分の住んでいる地域が今までと違って見えてくるはず。
「民話はハッピーエンドばかりじゃないの。今とはちょっと感覚が違うところもあって、苦しい生活だけどなんとか生き残ろうとする、昔の人の強さと言うか、いかに子どもが元気に生きるかっていうメッセージが詰まっている。」
確かに、紙芝居は一見単純にみえるが実は、様々な面で奥が深く、むしろ大人が学ばさせられるそうだ。
「大人にこそ聞いてもらいたい紙芝居がある。」
「よく保育園に呼ばれて行くんだけど、保育園って保母さんもいるじゃない?だから子どもにわかるような単純な話でいて、大人も楽しめる『嫁と姑』みたいな人間関係の入った話を探すの。紙芝居は、万人向け。」と田中さんは語ってくれた。
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